世界大戦と現代文化の開幕 (世界の歴史)



世界大戦と現代文化の開幕 (世界の歴史)
世界大戦と現代文化の開幕 (世界の歴史)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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今世界でおこっている諸問題を知る上で、第1次世界大戦後の歴史を知ることは大切です

昔から世界史の通史出版に定評のある中央公論社の1冊です。木村靖二、柴宜弘、長沼秀世という碩学が記した本ですので、学問的に裏づけられた魅力ある著作だと思いました。

通史の内の1冊を取り上げてレビューをするのは難しいですが、本書が扱う第1次世界大戦から第2次世界大戦勃発前夜までは、ヨーロッパだけでなく世界史的に見ても、とても大切な時代なのは言うまでもありません。
第1次世界大戦の戦後構想であったウィルソンの14カ条を元に提唱された民族自決(自立)の精神と、その時の不徹底がその後の混乱を引き起こしていったという歴史の流れをたどろうとしたことが本書を読む動機になりました。

歴史は繰り返す、と言いますが、温故知新、歴史に学ぶためにもこの時代におこった事象の因果関係を知ることが、現代世界で起こっている紛争の元を知ることに繋がるのは言うまでもありません。

ヨーロッパの火薬庫と評されたバルカン半島が、様々な変遷を持つ背景として、宗教的、民族的、文化的、地理的な諸条件を持つ多民族地域ゆえの複雑性が問題をより混沌としたと理解しています。それらの支配と被支配、征服と服従、対立と紛争等、因果の連鎖を本書で学ぶにつれて、その根源的な理由の解消の難しさをますます感じてしまいます。バルト三国も同様です。それゆえ、現代を知るには過去の歴史を知る必要があるのです。

494頁という大著ですが、読みやすい記載ですし、カラーの写真、地図、ポスターが沢山掲載してありますので、イメージを膨らませるのにはいいですね。11頁の参考文献、17頁の本書に関係する年表、9頁の索引と丁寧な編集がなされています。



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